免疫が低下することで引き起こされる疾患の一つが「口内炎」です。
口内炎は痛いですよね。
私自身、年に数回は口内炎に悩まされます。
ちなみに口内炎は「女性」で「若い人」程なりやすいと言われています。
今回はそんな口内炎の治療薬について考えていきたいと思います。
塗り薬
ステロイドの軟膏剤
口内炎は口の中の炎症です。
炎症を抑えるステロイドは、最も多く使用されているのではないでしょうか。
塗り薬は、飲食や唾液により流されやすいので、食後や寝る前に使用するようにしましょう。
デキサメサゾン | アフタゾロン口腔用軟膏 デキサメタゾン軟膏 |
トリアムシノロンアセトニド | オルテクサー口腔用軟膏 |
口内炎の原因によっては、抗微生物薬が配合された軟膏剤を使用することもあります。
ヒドロコルチゾン +抗菌薬(テトラサイクリン) | テラ・コートリル軟膏 |
抗菌薬(テトラサイクリン) | テトラサイクリン・プレステロン歯科用軟膏 |
抗真菌薬(ミコナゾール) | フロリードゲル |
貼り薬
市販薬としてもよく売られているのが貼付剤です。
軟膏と同様に、飲食や唾液により外れやすいですが、うまく使用することで口内炎を覆い保護することができます。
トリアムシノロンアセトニド | アフタッチ口腔用貼付剤 トリアムシノロンアセトニド口腔用貼付剤 |
被覆・保護剤
2018年に登場したのが、エピシル口腔用液(正確には医療機器に分類)です。
その名の通り、口腔内病変の被覆・保護してくれます。
漢方薬(半夏瀉心湯など)
口内炎の治療には漢方薬が使用されることがあります。
これは、炎症抑制作用(プロスタグランジンE2誘導)や抗菌作用があると考えられているためです。
使用方法は1回2.5gを50mL程度に溶解し、うがい(含嗽)または内服します。
漢方薬は溶けにくいため、お湯で溶かす必要があります。
その効果について議論があることも確かですが、試してみるというのも一つの選択と思います。
うがい液
口内炎の炎症を抑えたり、口腔内の細菌増殖を抑える目的で、うがい薬が使用されることがあります。
詳細は別の記事に記載していますので、そちらを参照していただければと思います。
アズレン(消炎) | アズノールうがい液・錠 アズレンうがい液・含嗽用顆粒 ハチアズレ顆粒 |
ポピドンヨード(消毒) | イソジンガーグル液 ポビドンヨードガーグル液 |
ベンゼトニウム(消毒) | ネオステリングリーンうがい液 ベンゼトニウム塩化物うがい液 |
病院によっては、局所麻酔薬(キシロカイン)を混合した院内製剤が使用されることがあります。
口内炎って痛いですよね。
局所麻酔薬には、痛みを素早く取り除く作用があります。
その他の薬
ビタミンや亜鉛、鉄などが不足することにより口内炎が発現する場合があります。
その際は、不足した栄養素を補う内服薬でコントロールします。
また、ウイルスや真菌が原因と考えられる口内炎に対しては、その微生物をターゲットにした薬剤(ファンギゾンシロップなど)が使用されます。
さいごに
口内炎の治療にはその原因(ストレスなど)を取り除いてあげることも大切です。
個人的には、すぐに使用できる「アズノールうがい液」からの「デキサメタゾン軟膏」を使用することが多いです。
以前は、加えて「ワッサー配合顆粒」と呼ばれる総合ビタミン剤を服用していましたが、販売中止になってしまいましたね。
少しでも参考になれば嬉しく思います。