短時間で端的に伝える「PREP法」!

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伝え方はとても大切ですけどこんな体験したことはないでしょうか?

なに!? 今、ちょっと忙しいから後にして!
(ガチャ、、ツーツーツー)

なかなか難しいですよね。
今回は時間がない時に結論重視で伝える「PREP法」を用いて、どのように抗菌薬の適正使用を推進していくか、考えていきたいと思います。

PREP法とは?

そもそも抗菌薬の適正使用を推進していく際には、相手の感情をケアした話し方「DESC法」の方が丁寧であることは間違いありません。

「DESC法で伝え方の技術をアップしよう!」はこちら

ただ、時間がない時ってありますよね。
そういう時は、結論を先に述べてしまいましょう。

PREP法の手順

  1. Point(要点)
  2. Reason(理由)
  3. Example(具体例)
  4. Point(要点)

では、このPREP法を用いて、具体的にどのように伝えていくか考えてみましょう。
届出制抗菌薬に対して、適正使用に関するフィードバックを行う場面を想定したとします。

あなたならどのようにフィードバックを行うか(行っているか)、まずは考えてみてください。

PREP法を用いるとこのようになります。

ICT・AST
ICT・AST

先生!
血液培養を取っていただきたくてお電話しました。
(Point・要点)
市中肺炎でも10人に3人は起炎菌がわかるって言われているのと、広域抗菌薬の使用を削減するためにもお願いしたいと思っています。
(Reason・説明する)
この間も取ってみたら、市中のMRSA肺炎ってことがあったんですよね。
(Example・具体例)
なのでやっぱり血液培養とっていただきたいと思っているんですけど、ご検討いただけないでしょうか?
(Point・要点)

どうでしょう?
DESC法の時よりも短時間で端的に伝わりやすくなっているような気がしますよね。
とにかく結論重視、求める内容が定まっている時のコミュニケーションスキルとして、PREP法は有用とされています。

一方で、相手の感情をケアしていないというデメリットもあります。
ある程度の関係性が構築されている場合に活用するようにしましょう。

PREP法は面接やプレゼンテーションでも!

PREP法は先に結論を簡単に述べているので伝えたいことが非常にわかりやすいと言われています。
今回は抗菌薬の適正使用に絞って説明させていただきましたが、特に面接やプレゼンテーションの場面では有用と言えることは間違いないと思います。

医療従事者って、いつも忙しそうにしててゆとりないことが多いですよね(笑)
相手と場面によってPREP法を用いることで、より良いコミュニケーションを構築していけると思います。

さらに時間がない時にはSDS法を!

PREP法と似た手法にSDS法というものがあります。
SDS法は一つ手順が少なくなっています。

SDS法の手順

  1. Summary(要点)
  2. Details(詳細)
  3. Summary(要点)

SDS法を用いるとこのようになります。

ICT・AST
ICT・AST

先生!
血液培養を取っていただきたくてお電話しました。
(Summary・要点)
市中肺炎でも10人に3人は起炎菌がわかるって言われているのと、広域抗菌薬の使用を削減するためにもお願いしたいと思っています。
(Details・詳細)
なので血液培養とっていただきたいと思っているんですけど、ご検討いただけないでしょうか?
(Summary・要点)

さらに簡単になりましたよね。
もちろんDetails(詳細)部分をもっとちゃんと説明をしていくことも可能です。

さいごに

今回は、結論重視のコミュニケーションスキル「PREP法」についてお話させていただきました。
時間が許す場合は、相手の感情をケアした話し方「DESC法」でコミュニケーションを取っていくことも大切です。
大事なことは、相手と状況に合わせてどう伝えていったらいいかを考えていくことです。
どう伝えて適正使用を促していくかは、とても難しい側面があり、悩まれている方も多いと思います。
今回の記事が少しでも役に立っていただければ嬉しく思います。