「ジョブ・クラフティング」という考え方

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仕事は同じことをひたすらと繰り返していく作業とも言えます。

仕事は楽しいですか?

今回は「ジョブ・クラフティング」という考え方についてお話させていただきたいと思います。

日常生活における「ジョブ・クラフティング」

料理が好きで毎日夕ご飯を作ってくれる妻(母親)がいるとします。
毎日毎日美味しい料理を作ってくれる妻(母親)ですが、自分が残業で一緒にご飯を食べれない時はパンで済ませてしまうそうです。

これは何が違うのでしょうか?
聞いてみるとこのように言っていました。

やっぱり一緒に食べてくれる人がいないと作る気になれないんだよね。

なるほど!と思いました。
でも、一度考えてみてください。

二人でご飯を食べるときも一人でご飯を食べるときも「料理を作る」という「作業は一緒」のはずです。
「作業は一緒」でも、一緒に食べれくれる人がいれば楽しいし、一人だけだとつまらないと感じるということです。

不思議ですよね。

「料理を作る」という行為に対して、彼女は彼女なりに「やりがい」を見出していたんです。

仕事場における「ジョブ・クラフティング」

仕事に「やりがい」を感じていますか?

仕事を主体的にとらえ直すことで「やりがい」を持てるように導く手法のことを「ジョブ・クラフティング」と言い、2001年に「Wrzesniewski and Dutton」らによって提唱されました。

Academy of Management Review 2001;26:179-201.

毎日毎日抗菌薬を調べて確認していくことも、ただの「作業」としかとらえられなければ、決して楽しいとは言えません。
例え単純な作業だったとしても、その行為にどう「やりがい」を見出していくのかが大切です。

厚生労働省のホームページによると、大きく3つの視点が重要とされています。

① 作業クラフティング(仕事のやり方に対する工夫)

仕事の中身がより充実したものになるよう、仕事の量や範囲を変化させる工夫

(例)最初は1日かかっていた抗菌薬届出書に対するフィードバックも、1時間で終わるよう改善出来たら嬉しいですよね!?

② 人間関係クラフティング(周囲の人への働きかけの工夫)

仕事で関係する人々とのかかわりを調製することで、サポートや前向きなフィードバックをもらい、仕事への満足感を高める工夫

(例)積極的に抗菌薬の適正使用を進めていくうちに、医師から頼られたり、褒められたりしたら嬉しいですよね!?

③ 認知クラフティング(仕事の捉え方や考え方に関する工夫)

仕事の目的や意味を捉え直したり、自分の興味関心と結び付けて考えることで、やりがいを感じながら前向きに仕事に取り組む工夫

(例)抗菌薬の適正使用を進めていくということは、感染症で悩む多くの人を助けられるかもしれない、そういった方々の笑顔を取り戻せるかもしれない、そう考えたら頑張らなくちゃって思いますよね!?

仕事に対する意識を変えてみよう!

このように少し視点を変えて見ていくことで、「作業は同じ」でも「やりがい」を見出すことができます。
誰だって、楽しく仕事をしたいですよね。
「かっこよく思われたい」「あの人と一緒に働きたい」など、その形は様々だと思います。
日々の仕事が少しでも楽しいものであって欲しいと思い、今回はビジネスの場面で用いられる「ジョブ・クラフティング」についてお話させていただきました。
ふと立ち止まり、ご自身の仕事について考えていただけたら嬉しく思います。