「GROWモデル」は「気づきを与え、答えを導く」対話術を通して、部下の主体性を向上させるスキルです。
今回は、ジョン・ウィットモア氏が開発したコーチングスキル「GROWモデル」について考えていきたいと思います。
はじめに
コーチングとティーチングの違いを答えることはできますか?
ティーチングはいわゆる「助言」、相手に自分の知識を与えて成長を促す手法です。
もちろんそれも大事であることは間違いありませんが、そればっかりでは自己決定感が損なわれ、本人は意思を導けなくなります。
言いたくても我慢!
「例えば、こういう方法もあるよね!?」
と助言してしまうと、相手はそっちに流されてしまいます。
まずは「言いたくても我慢」することが大切です。
「教えたことしか出来ない人」と「自分で考えて動ける人」だったら、どちらと一緒に働きたいですか?
GROWモデル
新人が全然「手指消毒」しれくれないんですよ!
今回はこんな場面を想定して考えていきたいと思います。
G:Goal(目標を明確にする)
どうすればいいか一緒に考えてみない?
まずは、一緒に目指すべき目標(目的)を明確にしていきましょう。
よろしくお願いします!
手指消毒剤の使用量を今より20%増やしたいと思っています。
R:Reality(現状を把握する)
今の状況を教えてもらってもいい?
目標を明確にした後は、現状をはっきりさせていきましょう。
去年より使用量が減ってるんです。
A君(新人)の使用量が少ないと思っています。
R:Resource(解決するために必要な「資源」を考える)
解決するためには何が必要かな?
本人の意識を変えていく必要があると思っています。
ここで大切なことが一つあります。
「他に必要なことはない?」と繰り返し尋ねることで、本人に考える機会を与えることが大切です。
O:Options(対策の選択肢を出す)
どうすればいいかな?
いくつか対策を考えてみよっか?
本人ともう一度話してみることが必要と思っています。
持ち歩けるポシェットがあると、楽なんですけどね。
啓発ポスターもいいかもしれないです。
ここでも「他には?」と、本人に考える機会を与えていきましょう。
W:Will(本人の意思にする)
やってみたい対策はある?
まずは、本人ともう一度話してみたいと思います。
全員の意識も変えていきたいので、啓発ポスターも貼ってみようと思います。
このように、本人の意思を導くことが大切です。
さいごに
マニュアルやルールは確かに大切です。
ただ、言われたことばかりしかできない職場だったら、ワクワクしないですよね。
自発的に行動できるようになったら、それが「やる気」や「やりがい」にもつながり、成長スピードは飛躍的に上昇します。
みんなが「自分で考えて行動できる」ようになったら、すごいと思いませんか?
今回はそんなコーチングスキルについてお話させていただきました。
少しでもお役に立てれば嬉しく思います。