ワシントン大学心理学名誉教授のジョン・ゴットマンは、良好な人間関係を築くために重要な「ポジティブとネガティブな会話の比率(ゴットマン率)」を提唱しました。
今回は、そんな「ゴットマン率」について考えていきたいと思います。
職場(上司と部下)での関係
まずは、ご自身について考えてみてください。
叱ってばっかりになっていないですか?
ネガティブな発現ばかりしていないですか?
悪口ばっかり言っていないですか?
当てはまる場合は、少し注意した方が良いかもしれません。
(すでに人間関係が破綻しているかも!?)
ポジティブ:ネガティブ=4:1
〇「4回褒めて1回叱る」
×「4回叱って1回褒める」
批判や皮肉、あざけり、悪口などのネガティブな発言ばかりしていては、良好な人間関係は築いていけません。
むしろ一緒にいる部下は精神的に負担を強いられている可能性があります。
昔、叱責されたからと言って、叱って伸ばそうとしていないですか?
今は褒めて伸ばすのが基本です。
褒め方にも注意!
では、褒めれば何でもいいのかというと、そういう訳ではありません。
例えば、事実(結果)ばかりを褒めていていると、逆に相手を苦しめてしまう場合があります。
「目標(件数)を達成しておめでとう」
確かに間違ってはいないです。
ただ、その後目標を達成できなかったらどうでしょう?
仕事において、毎回良い結果が得られるとは限らないですよね。
結果が出ないと部下は自信を失ってしまう可能性があります。
「今月忙しかったのによく目標(件数)達成できたね!」
「どんな状況でも頑張るその考え方が素晴らしいね!」
しっかりと内容(努力や考え方)を褒めてあげることが大切です。
褒め上手になれば、きっと職場の人間関係はより良いものとなっていくと思います。
職場以外での関係は?
患者さんとの関係で「4:1」だと、患者さんは病院に行くのが苦痛になってしまいますよね。
「ゴットマン率」は、関係性に応じた比率が重要と言われています。
関係性に応じた「ポジティブ:ネガティブ」の割合
親子 | 3:1 |
夫婦・恋人 | 5:1 |
友人 | 8:1 |
スポーツクラブのコーチと教え子 | 10:1 |
お店のスタッフとお客 | 20:1 |
配偶者の母親 | 1000:1 |
さいごに
今回は、人間関係を良好にするための「ゴットマン率」についてお話させていただきました。
「言葉の力」って、とても大切なんです。
誰だって良い人間関係を築いて、楽しく仕事したいですよね。
と、自分自身にも言い聞かせつつ、少しでも参考になれば嬉しく思います。